Project Story #1

すべてのお客様に
満足いただく運用管理を
―富士スピードウェイホテル

今回お話を伺ったのは

越川さん
御殿場事務所

Project Outline

コンセプトは「モータースポーツとホスピタリティーの融合」。
個性豊かな新築ホテルの総合管理業務がスタート。

静岡県小山町にある富士スピードウェイは、日本を代表するサーキットである。これまでにF1世界選手権、FIA世界耐久選手権など、国内外のモータースポーツのビッグレースが開催されてきた。また、スーパーGT、全日本スーパーフォーミュラ、スーパー耐久シリーズなど年間を通して数多くのレースが開催されている。2022年10月、この富士スピードウェイに隣接して富士スピードウェイホテルが開業した。世界でホテル事業を展開するハイアットが提供するブランド、「アンバウンド コレクション by Hyatt」の日本初上陸のホテルである。このブランドを持つホテルは、それぞれにハイグレードな「唯一無二」の個性を放ち、その先にあるストーリーを打ち出すというコンセプトを有している。富士スピードウェイホテルのコンセプトは「モータースポーツとホスピタリティーの融合」だ。この富士スピードウェイホテルの総合管理業務を、サンケイビルマネジメントは競合の中で受注した。通常のオフィスビル管理とは異なるその取り組みは、サンケイビルマネジメントにとって新たな歴史の一ページとなるものである。

Chapter

ホテルの管理業務に求められる高い品質。
競争入札で高く評価された「熱意」を込めた提案。

サンケイビルマネジメントの管理受託物件は、首都圏を中心としたオフィスビルが最も多いが、グランドニッコー東京台場、銀座グランドホテル、ホテルリブマックスなど、ホテル/リゾート施設においても管理実績を有している。一般にビルの管理業務は、「設備」「清掃」「警備」の3分野を指し、「安全・安心」を提供することにおいては、オフィスビルでもホテルにおいても違いはない。しかし、そもそも用途が異なり、オフィスビルのようにテナントではなく、来館するお客様の「安全・安心」の確保を管理の対象としている。さらにホテルは、多彩な施設を内包しているため、より繊細で多彩な質の高い管理が求められる。富士スピードウェイホテルの場合、いわゆるリゾートホテルであり、そのグレードも高いことから、管理体制の構築はホテルの円滑な運用のカギを握るものだった。
開業の約半年前、ホテルオーナーの大手不動産は、管理会社決定のための競争入札を行った。サンケイビルマネジメントは、オーナーである大手不動産とは過去に取引がなかったが、入札への参加を決めた。その大手不動産と新たに取引を開始することは、悲願ともいえるものだったのだ。この入札で落札したことで、管理業務の受託が決まったのである。これまでの実績や管理品質が評価されての落札だったが、それ以上に提案内容に込められた「熱意」が、オーナー企業の胸に刺さったという。こうして、2022年7月、開業に向けての事前管理業務が開始された。

Chapter

「設備」「清掃」「警備」のすべてを受託。
「絶対に失敗は許されない物件」という自覚。

富士スピードウェイホテルは大自然に囲まれており、四季折々の表情を見せる富士山を一望できる立地にある。スイートルーム21室とヴィラ5室を含む全120の客室からは、富士スピードウェイで開催されるレースのスピード感とアングルを存分に楽しめる部屋もある。他に、レストラン&バー、フィットネスジム、温泉浴場、屋内プール、会議室、宴会場などの施設を有しているホテルだ。管理業務では、その一部を受託するケースもあるが、サンケイビルマネジメントは「設備」「清掃」「警備」のすべてを受託。「清掃」「警備」に関しては、元請けとして協力会社に業務を発注、「設備」管理業務は自社で担う体制とした。
開業に向けて懸念されたのは、「設備」に関してだった。既存物件と異なり新築物件の場合、瑕疵工事などで不具合が発生することは少なくない。電気、空調、給排水、衛生等の設備が、問題なく安定稼働することで、「安全・安心」は確保され、確かな快適性を提供できる。サンケイビルマネジメントのメンバーは、徹底して設備の課題を洗い出し、改善・調整を進めていった。そして開業を迎えたが、メンバーの誰もが緊張感を持ってその日を迎えた。「絶対に失敗できない、失敗は許されない物件」であることを、全員が共有していた。取引を開始したオーナーである大手不動産会社と、次の新たなビジネスに繋げるためには、管理業務を高い品質で継続していく必要があったからだ。結果から言えば、開業から半年、大きな問題がない運用が実現している。その管理品質は、オーナーからも高く評価されている。

Chapter

関係者全員が連携・協働するチーム力。
お客様にホテルのファンになってもらうために。

設備自体の管理のみならず、衛生管理も重要な管理業務だ。「アンバウンド コレクション by Hyatt」のブランド名を提供しているハイアットは、来館するお客様をお迎えするにあたり、お客様が健康に過ごすことができる安全な環境を最も大切にしている。「安全第一で、常に安心を」が、メンバーに共有されているモットーであり、その姿勢が高い衛生管理を実現している要素の一つだ。一方、サンケイビルマネジメントならではの取り組みが、適切な管理業務の実現に寄与している部分も少なくない。その一つがチーム作り。「設備」「清掃」「警備」それぞれのメンバーがチームを結成し、コミュニケーションを密にして業務にあたっている。さらに各管理の業務内容は異なるものの、連携・協働して課題等の情報を共有、解決に取り組む体制が築かれている。それは協力会社のみならず、オーナー、ホテル本体との強い繋がりも生んでおり、「お客様に満足していただく」という共通の目的に向けて、関係者すべてがホテル運営の最適化に取り組んでいる。ただ、開業してまだ半年。お客様にとって最適な管理を実現するためのデータが少ないのが現状だ。季節の変化への対応、お客様動向や施設の稼働状況等々、様々なデータを収集・分析し、ホテル運用管理のスタンダードを構築することが目下の課題である。
今後、メンバーが目指すのは、「来館されたお客様に富士スピードウェイホテルのファンになってもらう」ことであり、「一度訪れれば、また行きたくなるホテル」と思われる管理を実践することだ。ホテルの運営管理ならではの目標ともいえる。それを実現するために、チーム力を一層磨き上げていく考えだ。より高い、すべてのお客様に満足いただく運用管理の追求に終わりはない。

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